VAIO typeT(TT90) SSDについて考える(後編〜RAID速度〜)

昨日のつづきってことで、今日は、SSDをRAID0使用することの有効性
を検証してみよー。
早い話が、SSDをRAID0で使用するときと、そうじゃないときで、どれくらい
速度差があるか?ってこと。

20081006typet01.jpg
SSDって、薄い。。。

その前に、どうしても、理解しておかないといけないところを、
少しお勉強を。


SSDは、とにかく、読むのも書くのも爆速なのか?


答えは、やや・・・No!  ←ビミョーないいまわし・・・。


さて・・・SSDの種類について。

SSDは、大きくわけて、SLC(Single Level Cell)と、MLC(Multi Level Cell)が

ある。


ややこしくなるので、簡単に説明すると。。。


SLC

 リードもライトも速い。

 MLCより低消費電力。

 大容量化が、MLCよりは難しい。

 書き込み可能な回数が、MLCよりも、ずーーーっと多い(後述)


MLC

 ライトが・・・高速HDD並み程度の速度(泣

 SLCより、ずっと安い。

 書き込み可能な回数制限は、最近の技術でうまくカバーできてきた。


 VAIOで採用されてるのは、MLCタイプ


※書き込み回数制限について。

 HDDは、理論上は制限がない。

 SSDには、ある。MLCは、1万回とか・・・。SLCはその10倍前後とか。

 ちなみに、SSDは、一般的に言われるUSBフラッシュメモリと、

 構造というか、記憶メモリは同じもの。だから、USBフラッシュメモリ

 (種類は、MLC)も、書き込み制限はある。

 が、書き込みが同じような場所に偏らないように、コントローラー

 側で、なるべく均等になるようにすることで、延命できるようになった。

 なにより・・・HDDのような、機械動作するものがないため、

 故障率はその面では皆無。だから、HDDは書き込み回数無制限

 とはいえ、一概に、HDDのほうが長寿命とは言い難い。


ということで、価格、大容量化の面で、MLCが、現在では、広く普及しつつ

ある傾向。SLCは、グーグルがサーバーに採用したように、個人向けでは

なさげ。

ってことで、あと気になるのは、MLCの書き込み速度。

せっかく高い買い物しても、HDDとあまり速度変わらないんじゃ・・・;


SSDベンチマークをとってみよー。


では、気になる書き込み速度を中心に見てみよー。


7200rpm200gbhdd.jpg

↑まず、基準となる、7200回転のHDD200GBのデータを。

 2.5インチHDDなので、もちろん、typeTには、載らない。

 このデータは、店長野田の、typeZのもの。

 だから、typeTに搭載できたとしても、それよりは、

 悪い数値にはならないはず。ってことで、比較対象データとして、

 お許しを。。。


typettssd256raid0.JPG

↑256GB(128GB×2 RAID0)SSD


な、なにぉおおおお。爆速じゃないかぁぁ!!!!

だれだ?書き込みが遅いなんて言ったのは・・・^^;

軒並み、HDDの数倍以上速いじゃないか!

とはいえ、確実に、ライトは、遅くなってるが。。。


と、待て。SSDは、RAIDでのデータじゃないか。

同じ条件ならどうだろ?


typeTRAID設定を変えて、データをとる準備を。。。


typettbiosraidmenu.jpg

↑まずは、typeTBIOS画面で、RAID設定画面が表示される

 ように、設定変更。

 BIOSは、起動後のVAIOロゴ表示中にF2キー


すると、なにやら、あやしげな画面が表示され、「Ctrl+I」

を押すと、RAID画面が出ると・・・。

(注意 小文字の「i」ではだめ。Caps Lockどうぞ)

(注意2 この怪しげな画面というのは、起動するたびに、表示される

 ので、RAID設定が終われば、再度BIOSを開いて、Hideにしよー)


raidmenu.jpg

RAID コンフィギュレーションの画面。

 完全に英語。

 とりあえず、↑で反転してるように、3番の「Reset Disks Non-RAID

 を選択してやれば・・・中のデータはすべて吹っ飛び、無事、

 Cドライブと、Dドライブの2ドライブのSSD構成になる。

 もちろん、データだけじゃなく、リカバリー領域も吹っ飛ぶから、

 予め、リカバリーディスクを作成しておくのは、言うまでもなし。


typettssd128_2drive.jpg

↑無事リカバリーも終わり、SSDが、CとDドライブとして表示された。

 (Cドライブのほうが容量が少ないのは、リカバリー領域を作成したため)


さて・・・おまたせしました。この2ドライブ構成となった、シングルSSD

ベンチマークは・・・わかりやすいように、7200回転HDDと

SSD256GB(RAID0)のデータも再度掲載。


typettssd128.jpg

↑SSD128GB

typettssd256raid0.JPG

↑SSD256GB(RAID0)

7200rpm200gbhdd.jpg

↑7200回転HDD


むむむ。。。

確かに、測定するたびに、若干数値が上下するものの、

単純にRAID構成の半分の速度に・・・。

7200回転HDDと比較すると・・・。人により意見がわかれそう。


色々調べてみると、バッファローから発売されてる、

120GBのSSDも、ベンチマークはあまり変わらないらしく。

自力で、SSDを換装しようとたくらんでる人は、もちろん、

RAIDってわけには、いかないから、今回のシングルSSD

データのような環境で使用することになる。

さて・・・そのバッファローのは、120GBで、5万円足らずの

価格とはいえ・・・高額。このスペックを見て、自力で換装するか

どうかは、意見がやはりわかれるだろうね。


SSD化をたくらんでる店長野田としては・・・自力は・・・見送り。

お金貯めて、ソニーのSSD換装サービスを利用することに

しよっかな。RAIDでの爆速ぶりは、魅力的すぎる・・・。


20080930typet1.jpg

VAIO typeTについては、こちら


typeTぷちレビューはこちら


VAIO typeT(TT90) SSDについて考える(前編〜分解〜)